中島 保寿
古生物学者
進化生物学者
博士(理学)
研究上の興味
中生代の生態系の発達と衰退
恐竜や海竜はなぜ繁栄し、なぜ絶滅したのか?
現在の生態系はどのようにして形成されたのか?
絶滅した脊椎動物の生理・生態
巨大な恐竜や海竜は、何を食べ、
どうやって繁殖し、成長し、死んだのか?
2017.06. 19
日本最古の四足動物化石発見地
「唐島」にて
骨の謎
骨の化石は何を教えてくれるのか?
私たちはどのように骨を獲得したのか?
What's new
2020. 12. 08 茨城県唯一の翼竜化石とされていた『ヒタチナカリュウ』を、巨大スッポンの骨として再同定しました。
2021. 04. 01 古生物学研究室から学部生6名が卒業し、2名が大学院に進学しました。新たに1名の学部生が加わりました。大学院生3名、学部生1名で新年度がスタートします。
2021. 02. 08 白亜紀の首長竜化石から、咽頭部に残された『ペリット』の痕跡を発見しました。
2022. 04. 01 古生物学研究室から学部生1名が卒業し、新たに2名の学部生、1名の研究生が加わりました。大学院生3名、学部生3名、研究生1名で新年度がスタートします。
2023. 04. 01 古生物学研究室から学部生2名が卒業し、このうち1名が大学院に進学し、1名の研究生が大学院に入学しました。新たに4名の学部生が加わりました。大学院生3名、学部生5名、研究生1名で新年度がスタートします。
最新研究成果
宮城県気仙沼市の前期三畳紀(約2億5000万年前)の地層から、これまで国内では発見例のない、球状の歯をもった海生爬虫類の化石を発見し、報告しました。この特徴的な歯を使って貝類や甲殻類など硬い殻を持った生物を砕いて食べていたと推測されます。当時の海洋生態系は古生代末の大量絶滅からの回復期に当たり、この時期のアジア付近の大洋に多様な食性を持った爬虫類が共存していたことの直接証拠になるなど、きわめて重要な発見といえます。
(写真:大沢層から発見された海生爬虫類の化石に付随していた歯)
岩手県久慈市の地層から、白亜紀後期(約8000万年前)の淡水性とみられるサメ・エイの歯を発見し、報告しました。この地層(久慈層群玉川層)は恐竜が見つかっていることで有名で、河川で堆積したものと考えられています。淡水性のサメやエイは現在の生態系でも知られていますが、白亜紀にはこの仲間がどのように淡水に適応していたのかを理解する上で重要な発見です。
(写真:玉川層から発見された白亜紀のノコギリエイ目の吻棘)